学童の退所理由とは?届の書き方と手続きの注意点について
学童学童をやめることを考えたとき、ほかの家庭がどのような退所理由で辞めているのか気になる保護者もいます。
子どもの成長や働き方の変化など、きっかけは家庭によってさまざまで、自分の家庭の判断が早すぎないかと迷うこともあります。
また、手続きの書類にどこまで詳しく書けばいいのか、いつまでに出せばいいのかもわかりにくいところです。
学童の退所理由、届に書く内容、手続きの注意点、辞めたあとの放課後の過ごし方まで順に確認していきます。
学童の退所理由とは?
学童の退所理由は、調査では「子どもが行きたがらなくなった」が36.7%で最も多く、「留守番ができるようになった」が32.2%、「習い事等の代替手段ができた」が13.5%、「定員超過のため進級時に退所」が11.8%と続き、学年によっても理由に違いがあります。
学童を辞める理由は家庭によって異なりますが、調査を見ると、退所理由には一定の傾向があることがわかります。
まずは、実際にどのような理由で、いつごろ退所しているのかを確認します。
退所理由の調査結果
放課後NPOアフタースクールが2025年12月に全国の小学生の保護者2,283人に行った「小学生の放課後の居場所に関する実態調査2026」では、公立の学童を退所した289人に退所理由を聞いています。
主な結果は、次のとおりです。
| 退所理由(複数回答) | 割合 |
|---|---|
| 子どもが行きたがらなくなった | 36.7% |
| 留守番ができるようになった | 32.2% |
| 習い事等の代替手段ができた | 13.5% |
| 定員超過のため進級時に退所 | 11.8% |
最も多かったのは、子どもが行きたがらなくなったという理由で、子どもの気持ちが退所の大きなきっかけになっていることがわかります。
同じ調査では、子どもが行きたがらなくなった理由として、「活動・過ごし方が合わない」と「学童に通っていない友達と遊びたかった」がともに42.5%、「友達が退所したため」が22.6%となっています。
また、定員超過のため進級時に退所したという回答もあり、家庭の希望とは別に、学童の受け入れ枠の事情で退所している家庭もあります。
学年によって変わる退所理由
同じ調査では、学年によって退所理由に違いがあることも示されています。
4年生で退所した家庭では、「留守番ができるようになった」が48.6%と、ほぼ半数を占めています。
一方で、1年生で退所した家庭では、「離職した」が11.9%、「子どもと過ごす時間を増やしたかった」が13.6%となっており、保護者の働き方や家庭の考え方の変化が理由になっていることがわかります。
こども家庭庁が公表した令和7年の放課後児童クラブの実施状況では、待機児童のうち4年生が34.2%を占めており、高学年になると学童に入りにくくなることも、学年が上がったときの退所に関わっていると考えられます。
退所する時期
同じ調査では、公立の学童を退所した時期についても聞いています。
| 退所した学年 | 割合 |
|---|---|
| 1年生 | 20.4% |
| 2年生 | 21.8% |
| 3年生 | 32.9% |
| 4年生 | 12.8% |
最も多かったのは3年生で、3人に1人ほどが3年生で退所しています。
1年生で退所した家庭のうち、4月から6月に退所した割合は9.7%で、入所して間もない時期に辞めている家庭もあります。
このように、学童の退所理由は、調査では「子どもが行きたがらなくなった」が36.7%で最も多く、「留守番ができるようになった」が32.2%、「習い事等の代替手段ができた」が13.5%、「定員超過のため進級時に退所」が11.8%と続き、学年によっても理由に違いがあります。
次は、退所届に書く退所理由を確認します。
退所届に書く退所理由
退所届に書く退所理由は、自治体によって選択肢から選ぶ形式と自由に記入する形式があり、どちらの場合も、留守番ができるようになった、働き方が変わったなど、事実を簡潔に書けば問題ありません。
学童を辞めるときは、自治体や学童の運営者が定めた退所届を提出します。
退所届の理由欄に何を書けばよいかは、自治体の様式を見るとわかります。
自治体の退所届の理由欄
自治体の退所届には、退所理由を選択肢から選ぶ形式と、自由に記入する形式があります。
神戸市の退会届では、退会理由として次の選択肢が設けられています。
- 留守番が可能になったため
- 保護者が在宅になったため
- 利用回数が減少したため
- 引越のため
- その他(理由を記入)
一方で、岡山市の退所届や堺市の退室届では、退所理由は自由に記入する欄になっています。
いずれの様式でも、細かな事情まで書くことは求められておらず、退所する理由がわかる程度に書けば足ります。
神戸市の様式では、退会日には在籍最終日を書くこととされており、堺市の様式でも、9月1日から利用しない場合は8月31日を退室日として書く例が示されています。
退所日の書き方を間違えると、利用料の扱いが変わることもあるため、様式の注意書きをよく確認してから記入します。
退所理由の書き方の例
自由記入の場合は、次のように事実を簡潔に書きます。
| 理由 | 書き方の例 |
|---|---|
| 子どもが留守番できるようになった | 子どもが自宅で留守番できるようになったため |
| 保護者の働き方が変わった | 保護者の勤務形態が変わり、放課後に家庭で見られるようになったため |
| 習い事に通うようになった | 習い事に通う日が増え、学童の利用が少なくなったため |
| 引越し・転校 | 転居に伴い転校するため |
| 子どもが行きたがらない | 子どもの希望により、家庭で過ごす時間を増やすため |
子どもが行きたがらないことが理由の場合でも、届の理由欄に学童への不満を細かく書く必要はありません。
学童での対応に問題があって辞める場合は、届とは別に、施設の責任者や運営主体の苦情受付窓口、市町村の担当課に伝えることで、学童の改善につなげることができます。
また、退所届を出す前後には、お世話になった職員に口頭でも退所することを伝えておくと、子どもが最後の日まで落ち着いて過ごしやすくなります。
子ども自身にも、いつまで学童に通うのかを前もって伝えておくことで、友達や職員にあいさつをする時間を作ることができます。
このように、退所届に書く退所理由は、自治体によって選択肢から選ぶ形式と自由に記入する形式があり、どちらの場合も、留守番ができるようになった、働き方が変わったなど、事実を簡潔に書けば問題ありません。
次は、退所の手続きと注意点を確認します。
退所の手続きと注意点
退所の手続きでは、自治体ごとに決められた提出期限までに退所届を出す必要があり、月の途中で退所しても1か月分の利用料がかかる場合や、一度退所すると再び入所できない場合もあるため、事前に確認しておくことが大切です。
退所の手続きは、自治体や学童によって提出先や期限が異なります。
退所を決めたら、利用している学童の案内や市町村のホームページで手続きを確認します。
提出期限
退所届の提出期限は、自治体によって決められています。
岡山市では、退所届は退所日の7日前(退所日を含む)までに、各児童クラブまたは運営団体に提出することとされています。
堺市では、退室届は退室日の6開庁日前までに市の担当課に届く必要があり、学童の部屋には提出しないよう案内されています。
堺市の案内では、届が受理されるまでは利用したものとみなされ、通所の有無にかかわらず利用料がかかるとされています。
このように、提出先も期限も自治体によって異なるため、退所日が決まったら早めに確認して提出します。
利用料
退所する月の利用料の扱いも、自治体によって決められています。
岡山市では、通年利用の場合、月の途中で退所しても、利用した月は1か月分の利用料を負担することとされています。
神戸市でも、利用料は退会日の属する月まで発生するとされており、月の後半に届け出ると利用料が引き落とされ、あとから還付される場合があることが案内されています。
月の途中で辞めても利用料が減らない場合は、月末を退所日にするなど、退所日の決め方を考えておきます。
再入所できない場合もある
学童を一度退所すると、再び利用したくなったときに、すぐに入所できない場合があります。
こども家庭庁の令和7年の実施状況では、全国の待機児童は16,330人で、地域によっては定員に空きがないこともあります。
特に、夏休みなどの長期休暇だけ利用したい、高学年になってからもう一度利用したいといった場合は、入所の申込時期や受け入れの条件を事前に確認しておく必要があります。
利用する日数を減らしたいだけの場合は、退所ではなく利用日数の変更や休会の制度がないかも、あわせて学童や市町村に確認します。
年度の途中で退所する場合は、次の年度の入所申込をすでにしているかどうかも確認しておきます。
堺市の退室届では、12月以降に退室する場合、次の年度の申込について「申込んでいない」「申込んだが、辞退する」「申込んでおり、利用する予定」のいずれかを選ぶ欄が設けられています。
このように、退所の手続きでは、自治体ごとに決められた提出期限までに退所届を出す必要があり、月の途中で退所しても1か月分の利用料がかかる場合や、一度退所すると再び入所できない場合もあるため、事前に確認しておくことが大切です。
次は、退所後の放課後の過ごし方を確認します。
退所後の放課後の過ごし方
退所後は、留守番の時間が増えることに備えて家庭でルールを決めておき、習い事を放課後の居場所にする場合は、子どもが着いたことと帰ったことを保護者が確認できる仕組みを用意しておくことが大切です。
学童を辞めると、放課後の過ごし方が大きく変わります。
子どもが安心して過ごせ、保護者も安心して働けるように、退所後の過ごし方を考えておきます。
留守番が増えることへの備え
放課後NPOアフタースクールの調査では、公立の学童を退所したあとに「自宅で留守番」がメインになった割合が23.5%で、全体の6.1%を大きく上回っています。
週4回以上留守番をしている割合も20.4%と、全体の7.5%より高くなっています。
同じ調査では、退所した子どもの自己肯定感は全体より10.3ポイント低く、チャレンジ意欲は21.4ポイント低いという結果も示されています。
留守番をさせる場合は、鍵の管理、来客や電話への対応、帰宅したら保護者に連絡するといったルールを子どもと一緒に決めておきます。
祖父母の家で過ごす日や、友達と遊ぶ日などを組み合わせて、一人で過ごす時間が長くなりすぎないようにすることも大切です。
習い事を居場所にする場合の到着確認
放課後NPOアフタースクールの調査では、退所理由として「習い事等の代替手段ができた」が13.5%挙がっており、習い事を放課後の居場所にする家庭もあります。
習い事に通う場合は、子どもが一人で教室に向かう場面が増えるため、保護者が仕事中に子どもが教室に着いたかどうかを確認できるかも大切な点です。
LINE入退クラウドは、塾や習い事の教室で子どもがQRコードやICカードをかざすだけで、教室に着いた時刻と出た時刻を保護者のLINEに自動で通知する入退室管理システムです。
教室を選ぶときに、到着や帰宅を知らせる仕組みがあるかを確認しておくと、学童を辞めたあとも子どもの居場所を把握しやすくなります。
このように、退所後は、留守番の時間が増えることに備えて家庭でルールを決めておき、習い事を放課後の居場所にする場合は、子どもが着いたことと帰ったことを保護者が確認できる仕組みを用意しておくことが大切です。

