学童がうるさいと感じる理由は?人数の実態と子どもへの対応

学童

子どもから「学童がうるさい」と言われると、毎日通う場所なだけに、どのような環境で過ごしているのか気になるものです。

お迎えのときに室内の声の大きさに驚いたり、帰宅後に子どもがぐったりしている様子を見たりして、心配になることもあります。

かといって、仕事を続けるためには放課後の居場所が必要で、すぐに辞めさせるわけにもいきません。

学童がうるさいと感じる理由、まずすること、相談できる工夫、改善しないときの選択肢まで順に確認していきます。

学童がうるさいと感じる理由は?

学童がうるさいと感じるのは、学年の違う大人数の子どもが同じ部屋で長い時間を過ごすためで、登録児童が71人以上のクラブは全体の27.5%、支援の単位の4割以上が41人以上となっており、音に敏感な子どもにとっては負担が大きくなることもあります。

学童は、学校の教室とは違い、1年生から高学年までの子どもが同じ場所で遊びや宿題、おやつの時間を過ごします。

まずは、国の基準と実際の学童の規模を確認します。

国の基準は1人あたり1.65㎡・おおむね40人

学童の設備と運営については、国が「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」を定めています。

この基準では、学童に遊びと生活の場としての機能と、静養するための機能を備えた専用の区画を設けることとし、その面積は子ども1人につきおおむね1.65㎡以上とされています。

1.65㎡は、畳1枚分ほどの広さです。

また、職員が子どもを見る単位である「支援の単位」は、1つにつきおおむね40人以下とされています。

1つの部屋に40人近くの子どもがいて、遊んだり話したりしていれば、大人が入っても声の大きさを感じる環境になります。

大規模な学童の実態

こども家庭庁が公表した令和7年5月1日時点の放課後児童クラブの実施状況では、登録児童数の規模別に、クラブ数と支援の単位数が次のようになっています。

登録児童数 クラブ数の割合 支援の単位数の割合
30人以下 20.9% 25.5%
31〜40人 18.8% 32.3%
41〜50人 16.2% 24.8%
51〜60人 9.7% 9.5%
61〜70人 6.9% 3.9%
71人以上 27.5% 4.0%

クラブ数で見ると、登録児童が71人以上のクラブが7,138か所あり、全体の27.5%を占めています。

1つのクラブに複数の支援の単位を置いている場合もありますが、支援の単位で見ても、41人以上の単位が全体の42.2%にのぼります。

同じ調査では、平日の終了時刻は18時31分から19時までが54.9%、夏休みなどの長期休暇の開所時刻は8時台が61.1%となっており、長期休暇中は朝から夕方まで大人数の中で過ごすことになります。

音に敏感な子どももいる

国立特別支援教育総合研究所の発達障害教育推進センターでは、音への敏感さについて、音そのものが苦手な子どももいれば、赤ちゃんの泣き声や工事の音など特定の音を嫌がる子どももいると説明しています。

また、苦手な音に直面したときに、自分の大きな声で嫌な音を遮ろうとする場合があることにも触れています。

同じ環境でも、平気な子どももいれば、強い疲れやつらさを感じる子どももいるため、子どもが「うるさい」と言うときは、その子にとっての感じ方として受け止めることが大切です。

同センターでは、音への過敏さの背景に、環境による強い不安がある可能性にも触れており、不安を感じにくい環境を整えることや、気持ちを落ち着けられるスペースを作ることなどの配慮を挙げています。

「うるさい」という言葉が、音そのものだけでなく、学童で過ごすことへの不安や緊張を表している場合もあるため、子どもの様子を全体として見ておくことも必要です。

このように、学童がうるさいと感じるのは、学年の違う大人数の子どもが同じ部屋で長い時間を過ごすためで、登録児童が71人以上のクラブは全体の27.5%、支援の単位の4割以上が41人以上となっており、音に敏感な子どもにとっては負担が大きくなることもあります。

次は、子どもが学童をうるさいと言うときにまずすることを確認します。

子どもが学童をうるさいと言うときにまずすること

子どもが学童をうるさいと言うときは、どんな場面やどんな音がつらいのかを具体的に聞き、学童での様子を職員に確かめて、どのような工夫ができるかを考えることが大切です。

「うるさい」という言葉の中には、部屋全体のにぎやかさがつらい場合もあれば、特定の子どもの声や特定の時間帯がつらい場合もあります。

何がつらいのかによって、学童にお願いできることも変わります。

どんな場面・どんな音がつらいのかを聞く

まずは子どもに、どのような場面でうるさいと感じるのかを聞きます。

聞いておきたい内容は、次のとおりです。

  • どの時間帯か(宿題の時間、おやつの時間、外遊びのあとなど)
  • どの場所か(室内、体育館、廊下など)
  • どんな音か(大勢の話し声、叫び声、走り回る音など)
  • 特定の子どもの声がつらいのか、部屋全体がつらいのか
  • うるさいときに、どうしているか

発達障害教育推進センターでも、対応の第一歩として、子どもが苦手とする音を把握することを挙げています。

宿題に集中できないのか、疲れて休みたいのかなど、うるさいことで何が困っているのかもあわせて聞いておくと、学童に相談するときに伝えやすくなります。

学童での様子を職員に聞く

子どもの話だけでは、学童の中でどのような状況になっているのかがわからないこともあります。

お迎えのときや連絡帳などで、子どもがどのように過ごしているか、うるさい場面でどのような様子を見せているかを職員に聞いてみます。

職員が気づいていなかった場合でも、保護者から伝えることで、子どもの様子に気を配ってもらえるようになります。

国の放課後児童クラブ運営指針でも、保護者から相談がある場合には、保護者の気持ちを受け止めて対応することとされています。

同じ運営指針では、保護者への連絡には連絡帳を効果的に活用することも示されているため、相談したあとの子どもの様子を連絡帳で知らせてもらうようお願いしておくと、家庭と学童で状況を共有しやすくなります。

相談するときは、「うるさいから何とかしてほしい」と伝えるよりも、子どもから聞いた具体的な場面と、子どもが困っていることを伝えるほうが、職員も対応を考えやすくなります。

このように、子どもが学童をうるさいと言うときは、どんな場面やどんな音がつらいのかを具体的に聞き、学童での様子を職員に確かめて、どのような工夫ができるかを考えることが大切です。

次は、学童に相談できる工夫を確認します。

学童に相談できる工夫

学童に相談できる工夫には、静養できる場所で休ませてもらうこと、イヤーマフや耳栓を使ってよいか確認すること、宿題や遊びの場所を工夫してもらうことなどがあり、子どもが落ち着いて過ごせる方法を職員と一緒に考えることが大切です。

学童の広さや人数をすぐに変えることは難しくても、子どもの過ごし方を工夫することで、うるささの負担を減らせることがあります。

子どもから聞いた内容をもとに、学童にお願いできることを相談します。

静養できる場所で休ませてもらう

国の基準では、学童に、遊びと生活の場としての機能だけでなく、静養するための機能を備えた区画を設けることとされています。

体調が悪いときや疲れたときに横になれる場所を設けている学童もあるため、うるささに疲れたときに、そのような場所で少し休ませてもらえるかを相談します。

静養の場所がない場合でも、部屋の隅や仕切りのある場所など、比較的静かな場所で過ごせるようにしてもらえることもあります。

あわせて、子ども自身が「少し休みたい」と職員に伝えられるよう、家庭で伝え方を練習しておくと、つらいときに自分から休む場所に移りやすくなります。

イヤーマフや耳栓を持たせてよいか相談する

発達障害教育推進センターでは、耳栓やノイズキャンセリングヘッドフォンなどがあると安心できる場合があることや、音を和らげる道具を使う工夫に触れています。

学童では持ち物の決まりがあるため、イヤーマフや耳栓を持たせたい場合は、事前に職員に相談して使ってよいかを確認します。

使ってよい場合は、どのような場面で使うのか、ほかの子どもにどのように説明するのかもあわせて決めておくと、子どもが使いやすくなります。

職員の声かけが聞こえにくくなることもあるため、使う時間や場所を職員と決めておくことも大切です。

過ごす場所や活動を工夫してもらう

宿題の時間にうるさくて集中できない場合は、宿題をする場所を少し離れた席にしてもらえるかを相談します。

特定の子どもの大きな声がつらい場合は、その子どもと離れた場所で過ごせるように配慮してもらえることもあります。

外遊びの時間が好きな子どもであれば、室内よりも校庭や体育館で過ごす時間を増やすことで、気持ちが楽になることがあります。

学童によってできる工夫は異なるため、子どもの困りごとを具体的に伝えたうえで、どのような対応ができるかを職員と話し合います。

このように、学童に相談できる工夫には、静養できる場所で休ませてもらうこと、イヤーマフや耳栓を使ってよいか確認すること、宿題や遊びの場所を工夫してもらうことなどがあり、子どもが落ち着いて過ごせる方法を職員と一緒に考えることが大切です。

次は、うるささが改善しないときの選択肢を確認します。

うるささが改善しないときの選択肢

うるささが改善しないときは、通う日数や時間を減らす、規模の小さい学童や別の居場所を探すといった選択肢があり、学童を離れる時間が増える場合は、子どもが着いたことと帰ったことを保護者が確認できる仕組みを用意しておくことが大切です。

学童に相談して工夫をしてもらっても、子どもの疲れやつらさが続く場合は、学童との関わり方そのものを見直すことも考えます。

腹痛や頭痛、眠れないなど体調に影響が出ている場合は、早めに見直しを検討します。

通う日数や時間を減らす

毎日学童で過ごすことが負担になっている場合は、週に何日か学童を休む日を作ったり、お迎えの時間を早められる日を作ったりすることで、子どもの負担を減らすことができます。

祖父母の家で過ごす日や、習い事に通う日を組み合わせるなど、学童以外で過ごす日を作る方法もあります。

学童によっては、利用する日数を変える場合に手続きが必要なこともあるため、事前に学童や市町村に確認します。

規模の小さい学童や別の居場所を探す

こども家庭庁の調査では、登録児童が30人以下のクラブも全体の20.9%あり、学童の規模は施設によって大きく異なります。

同じ地域の中に、規模の小さい学童や民間の学童がないかを市町村や学童の案内で確認し、見学をして子どもが過ごしやすいかを確かめてみます。

ただし、学童を移る場合は、定員の関係ですぐに入れないこともあるため、今の学童を辞める前に、次の居場所に入れるかどうかを確認しておくことが欠かせません。

見学のときに確認しておきたい内容は、次のとおりです。

  • 登録している子どもの人数と、1つの部屋で過ごす人数
  • 静かに過ごせる場所や休める場所があるか
  • 宿題をする時間と場所がどのように分かれているか
  • 長期休暇中の過ごし方と人数

子どもと一緒に見学し、実際の音の大きさや雰囲気を子ども自身に感じてもらうことも、選ぶときの手がかりになります。

到着と帰宅を確認する仕組み

学童を利用する日数を減らしたり、別の居場所に移ったりすると、子どもが一人で自宅や習い事に向かう場面が増えます。

自宅で過ごす場合は、帰宅したら保護者に連絡する、鍵を自分で管理するといったルールを子どもと決めておきます。

習い事に通う場合は、子どもが教室に着いたかどうかを、保護者が仕事中に確認できるかも大切な点です。

LINE入退クラウドは、塾や習い事の教室で子どもがQRコードやICカードをかざすだけで、教室に着いた時刻と出た時刻を保護者のLINEに自動で通知する入退室管理システムです。

このように、うるささが改善しないときは、通う日数や時間を減らす、規模の小さい学童や別の居場所を探すといった選択肢があり、学童を離れる時間が増える場合は、子どもが着いたことと帰ったことを保護者が確認できる仕組みを用意しておくことが大切です。

株式会社エクレ

2012年より学習塾を経営し、10年以上にわたり学習塾の経営・運営に携わる。他塾のコンサルティング・新規立ち上げ支援も手がけてきた。塾経営の現場で感じたコスト・利便性の課題を起点に、学習塾・スクール向け入退室管理システム「LINE入退クラウド」(2025年)「WebPush入退クラウド」(2026年)を開発・運営。Webサイト制作・SEO・デジタルマーケティング支援も行っている。