学童を嫌がるのはなぜ?行き渋りの理由と親ができる対応
学童学童を嫌がる子どもを前にすると、無理にでも行かせるべきか、休ませるべきか、親としての判断に迷う場面があります。
朝や放課後の前になると「行きたくない」と言い出し、理由を聞いてもはっきり答えてくれないこともあります。
仕事を続けるためには放課後の居場所が必要な一方で、子どもの気持ちを置き去りにしたくないという思いもあり、どう向き合えばいいのか悩むものです。
学童を嫌がる理由、まずすべきこと、理由ごとの対応、休ませる・辞めるかの判断、辞めたあとの居場所と見守りまで順に確認していきます。
学童を嫌がるのはなぜ?
学童を嫌がるのは、家で過ごしたい、友達との関係、疲れや眠さ、活動や過ごし方が合わない、学童に通っていない友達と遊びたいといった理由が多く、学童に通う子どもの約7割が行きたくないと感じた経験を持っています。
子どもが学童を嫌がると、何か大きな問題があるのではと心配になります。
しかし、調査を見ると、学童に行きたくないと感じた経験を持つ子どもは約7割にのぼります。
学童を嫌がる子どもは珍しくない
小学館の育児情報メディア「HugKum」のHugKum総研が、2026年5月13日から6月4日にかけて0歳から12歳の子どもがいる保護者1,250人に行った調査では、学童に通う子どもの約7割が「行きたくない」と感じた経験があったとされています。
この割合は、学童に通っている子どもについて、行きたくないと感じたことが「よくある」「ときどきある」「一度だけある」を合わせたものです。
子どもが学童を嫌がることは、決して特別なことではなく、多くの家庭が経験していることだといえます。
学童を嫌がる主な理由
学童を嫌がる理由は、2つの調査で次のように示されています。
| 調査 | 主な理由 |
|---|---|
| HugKum総研(2026年、行きたくない理由) | 1位「家で過ごしたい」163人、2位「友達・人間関係」136人、3位「疲れ・眠さ」81人 |
| 放課後NPOアフタースクール(公立学童を退所した家庭のうち「行きたがらなくなった」理由) | 「活動・過ごし方が合わない」42.5%、「学童に通っていない友達と遊びたい」42.5%、「友達が退所したから」22.6% |
家で好きなように過ごしたいという気持ちや、学校で疲れているところにさらに集団で過ごすことへの負担が、行きたくない気持ちにつながっています。
友達との関係も大きな理由で、学童の中での人間関係だけでなく、学童に通っていない友達と遊びたいという気持ちも影響しています。
学年による違い
秋田魁新報が2026年4月に報じた放課後NPOアフタースクールの調査では、小学生の子どもを持つ保護者2,283人のうち、公立の学童を退所した家庭289人の退所理由で最も多かったのが「行きたがらなくなった」で36.7%でした。
次いで「子どもが1人で留守番できるようになった」が32.2%となっています。
退所した時期は3年生が32.9%で最も多く、2年生が21.8%、1年生が20.4%と続いています。
学年が上がるにつれて、学童に通っていない友達が増えたり、学童での過ごし方に物足りなさを感じたりすることが、行きたくない気持ちにつながりやすいと考えられます。
このように、学童を嫌がるのは、家で過ごしたい、友達との関係、疲れや眠さ、活動や過ごし方が合わない、学童に通っていない友達と遊びたいといった理由が多く、学童に通う子どもの約7割が行きたくないと感じた経験を持っています。
次は、学童を嫌がるときにまずすることを確認します。
学童を嫌がるときにまずすること
学童を嫌がるときは、まず子どもの気持ちを否定せずに聞き、学童での様子を職員に確かめたうえで、すぐに結論を出さずに理由に合った対応を考えることが大切です。
子どもが行きたくないと言ったとき、その場で叱ったり、反対にすぐに辞めさせたりすると、本当の理由が見えないままになってしまいます。
理由を知ることが、子どもに合った対応を選ぶための出発点になります。
子どもの気持ちを聞く
子どもが学童を嫌がるときは、まず「行きたくないんだね」と気持ちを受け止めることから始めます。
「なぜ行きたくないの」と問い詰めるのではなく、「学童で楽しいことはある?」「嫌だなと思うことはある?」など、答えやすい聞き方を工夫します。
HugKum総研の調査では、行き渋りについて保護者が後悔したこととして、「子どもの気持ちをもっと聞けばよかった」という声が挙げられています。
子どもによっては、自分でも理由がはっきりわからないこともあるため、すぐに答えが返ってこなくても、時間をおいて何度か話を聞くようにします。
学童での様子を職員に聞く
子どもの話だけでは、学童で何が起きているのかがわからないこともあります。
お迎えの際や連絡帳などで、学童の職員に、子どもがどのように過ごしているか、友達との関係はどうかを聞いてみます。
家では話さないことでも、職員は学童での様子を見ているため、行きたくない理由の手がかりが見つかることがあります。
職員に伝えることで、学童の中での関わり方を工夫してもらえることもあります。
すぐに結論を出さない
子どもが一度行きたくないと言っただけで、すぐに辞めさせるかどうかを決める必要はありません。
HugKum総研の調査では、行き渋りがその後どうなったかについて、約半数が「自然に落ち着いた」と答えています。
一方で、同じ調査では「無理に行かせなければよかった」「もっと早く環境を見直せばよかった」という後悔の声も挙げられており、子どもの様子を見ながら判断することが大切です。
このように、学童を嫌がるときは、まず子どもの気持ちを否定せずに聞き、学童での様子を職員に確かめたうえで、すぐに結論を出さずに理由に合った対応を考えることが大切です。
次は、学童を嫌がる理由ごとの対応を確認します。
学童を嫌がる理由ごとの対応
学童を嫌がる理由ごとの対応は、疲れや家で過ごしたい気持ちには通う日や時間の調整、友達関係のトラブルには職員との連携、活動が合わない場合や学童の外の友達と遊びたい場合には過ごし方や居場所の見直しというように、理由に合わせて考えることが大切です。
同じ「行きたくない」でも、理由によって必要な対応は異なります。
子どもから聞いた話と職員から聞いた話をもとに、どの理由に当てはまるのかを考えます。
家で過ごしたい・疲れている
学校で一日過ごしたあとに、さらに学童で集団の中で過ごすことは、子どもにとって大きな負担になることがあります。
家で過ごしたい、疲れているという理由の場合は、週に何日か学童を休む日を作ったり、お迎えの時間を早められる日を作ったりすることで、気持ちが楽になることがあります。
学童の中に静かに休める場所があるかを職員に確認し、疲れたときに一人で休めるようにしてもらうことも一つの方法です。
家に帰ってからの時間を子どもが楽しみにできるよう、週末に好きなことをする時間を作るといった工夫も、学童に通う気持ちの支えになります。
友達との関係やトラブル
友達との関係がうまくいっていない、特定の子どもから嫌なことをされているといった場合は、学童の職員に状況を伝え、見守りや関わり方の工夫をお願いします。
子ども同士のトラブルは、相手の保護者と直接やりとりするのではなく、学童の職員に間に入ってもらい、学童を通して対応することが大切です。
いじめが疑われる場合や、相談しても改善しない場合は、学童の運営者や市町村の担当課にも相談します。
活動や過ごし方が合わない
学童での遊びや活動が子どもの好みに合わない、毎日同じことの繰り返しで退屈だと感じている場合もあります。
学童に好きな本や遊び道具を持っていけるか、どのような活動があるかを職員に確認し、子どもが楽しめることを一緒に探してみます。
学年が上がって学童での過ごし方に物足りなさを感じている場合は、学童の中で年下の子の面倒を見る役割を任せてもらうなど、関わり方を変えることで気持ちが変わることもあります。
学童に通っていない友達と遊びたい
学年が上がると、学童に通っていない友達と放課後に遊びたいという気持ちが強くなります。
週に何日かは学童を休んで友達と遊べる日を作る、休日に友達と遊ぶ機会を設けるなど、子どもの気持ちに応えられる方法を考えます。
子どもが一人で外で遊ぶ場合は、遊ぶ場所や帰る時間を家庭で決めておく必要があります。
このように、学童を嫌がる理由ごとの対応は、疲れや家で過ごしたい気持ちには通う日や時間の調整、友達関係のトラブルには職員との連携、活動が合わない場合や学童の外の友達と遊びたい場合には過ごし方や居場所の見直しというように、理由に合わせて考えることが大切です。
次は、学童を休ませる・辞めるかの判断を確認します。
学童を休ませる・辞めるかの判断
学童を休ませるか辞めるかは、ほかの家庭も様子を見たり休ませたりしながら判断していることを参考に、子どもの体調や嫌がる期間、学童で改善できるかどうか、辞めたあとの居場所を確保できるかを考えて決めることが大切です。
学童を嫌がる子どもに対して、どこまで通わせ続けるかは判断が難しいところです。
ほかの家庭がどのように対応しているかを知ることで、自分の家庭の判断の参考にすることができます。
ほかの保護者の対応とその後
HugKum総研の調査では、子どもが学童に行きたくないと言ったときの保護者の対応は、次のようになっています。
- 「様子を見ることにした」:171人
- 「励まして送り出した」:118人
- 「休ませた」:116人
最も多かったのは様子を見るという対応で、すぐに辞めさせるのではなく、子どもの変化を見守りながら判断している家庭が多いことがわかります。
同じ調査では、行き渋りのその後について約半数が「自然に落ち着いた」と答えています。
辞めることを考えるときのポイント
次のような場合は、学童を辞めることや、別の居場所に切り替えることも考えます。
- 腹痛や頭痛など、体調に影響が出ている
- 長い期間にわたって強く嫌がり続けている
- 職員に相談しても、学童の中で改善が見られない
秋田魁新報が報じた放課後NPOアフタースクールの調査でも、公立の学童を退所した理由で最も多かったのは「行きたがらなくなった」で、子どもの気持ちが退所の大きなきっかけになっていることがわかります。
ただし、学童を辞めると放課後の居場所がなくなるため、辞める前に、子どもがどこで誰と過ごすのかを決めておくことが欠かせません。
一度辞めると、定員の関係で再び入所できない場合もあるため、休会の制度がないか、利用する日数を減らせないかも、あわせて学童や市町村に確認します。
このように、学童を休ませるか辞めるかは、ほかの家庭も様子を見たり休ませたりしながら判断していることを参考に、子どもの体調や嫌がる期間、学童で改善できるかどうか、辞めたあとの居場所を確保できるかを考えて決めることが大切です。
次は、学童を辞めたあとの居場所と見守りを確認します。
学童を辞めたあとの居場所と見守り
学童を辞めたあとは、自宅での留守番、祖父母の家、習い事などを組み合わせて放課後の居場所を作り、子どもが目的の場所に着いたことと帰ったことを保護者が確認できる仕組みを用意しておくことが大切です。
学童では職員が子どもの到着や帰宅を確認していましたが、辞めたあとはその役割を家庭で補う必要があります。
子どもが安心して過ごせ、保護者も安心して働ける形を考えておきます。
自宅・祖父母の家・習い事
HugKum総研の調査でも、学童以外の選択肢として、「自宅」「祖父母」「習い事」という声が挙げられています。
自宅で留守番をする場合は、鍵の管理や来客への対応、帰宅したら保護者に連絡するといったルールを、子どもと一緒に決めておきます。
祖父母の家で過ごす場合は、祖父母の負担が大きくなりすぎないよう、曜日を決めて頼むなどの工夫が必要です。
習い事に通う場合は、子どもが興味を持てるものを選ぶことで、学童よりも前向きに放課後を過ごせることもあります。
到着と帰宅を確認する仕組み
学童を辞めると、子どもが一人で自宅や習い事に向かう場面が増え、保護者が仕事中に子どもの居場所を確認する方法が必要になります。
LINE入退クラウドは、塾や習い事の教室で子どもがQRコードやICカードをかざすだけで、教室に着いた時刻と出た時刻を保護者のLINEに自動で通知する入退室管理システムです。
入退室の通知を導入している教室であれば、保護者が仕事中でも、子どもが教室に着いたことと帰路についたことをその場で確認できます。
このように、学童を辞めたあとは、自宅での留守番、祖父母の家、習い事などを組み合わせて放課後の居場所を作り、子どもが目的の場所に着いたことと帰ったことを保護者が確認できる仕組みを用意しておくことが大切です。

