学童の仕事内容とは?1日の流れと雇用形態別の役割について
未分類学童の仕事内容は、子どもと遊んだり宿題を見たりする場面が思い浮かびやすい一方で、子どもが来る前と帰ったあとにも多くの業務があります。
求人票には「児童の見守り」「おやつの準備」など短い言葉が並ぶだけで、実際に1日をどう過ごすのかまでは書かれていないことがほとんどです。
正社員とアルバイトでは任される範囲も変わるため、応募する前に働き方ごとの違いをつかんでおきたいところです。
学童の仕事内容を、国の運営指針に沿った業務の中身、1日の流れ、雇用形態ごとの役割、履歴書への書き方まで順に確認していきます。
学童の仕事内容とは?
学童の仕事内容とは、国の「放課後児童クラブ運営指針」が定める、子どもと直接関わる「育成支援」と、それを支える「運営業務」の2つから成り立っています。
放課後児童クラブ運営指針は、学童保育の運営や職員の役割について、厚生労働省が2015年に定めた全国共通のガイドラインです。
施設ごとに細かな決まりは異なりますが、どの学童でも、この指針に沿って職員の仕事が組み立てられています。
子どもが施設にいる時間の仕事と、子どもがいない時間の仕事に分けて見ると、学童の仕事の全体像がつかみやすくなります。
子どもと直接関わる育成支援
運営指針では、職員が子どもに対して行う育成支援として、次の9つの項目が挙げられています。
- 子どもが自ら進んで学童に通い続けられるように援助する
- 子どもの出欠席と心身の状態を把握して、適切に援助する
- 子ども自身が見通しを持って主体的に過ごせるようにする
- 日常生活に必要となる基本的な生活習慣を身につけられるようにする
- 発達段階に応じた主体的な遊びや生活ができるようにする
- 子どもが自分の気持ちや意見を表現できるように援助する
- 栄養面や活力面から必要とされるおやつを適切に提供する
- 安全に安心して過ごせるように環境を整え、緊急時に適切に対応する
- 子どもの様子を日常的に保護者に伝え、家庭と連携する
宿題の見守り、外遊びや室内遊びへの参加、おやつの提供、けんかの仲裁といった日々の仕事は、すべてこの9項目のどれかにつながっています。
学童は学校の延長ではなく、子どもにとって放課後の生活の場であるため、勉強を教えることよりも、子どもが自分で考えて過ごせるように支えることが中心です。
運営指針では、育成支援の目標や計画を作り、日々の子どもの状況や支援の内容を記録し、職員同士で事例を検討することも、育成支援に含まれる職務として示されています。
子どもが帰ったあとの運営業務
運営指針では、育成支援とは別に、学童の運営に関わる業務として次のようなものが挙げられています。
- 子どもの出欠席や職員の勤務状況を記録する日誌
- 運営に関する会議や打ち合わせ、引き継ぎ
- おやつの発注や購入
- 遊びの環境と施設の安全点検、衛生管理、清掃や整理整頓
- 保護者との連絡調整
- 学校との連絡調整
- 地域の関係機関や団体との連絡調整
- 会計事務
- その他、事業運営に関する記録
これらの業務の多くは、子どもを迎える前の準備時間や、子どもが全員帰ったあとの時間に行われます。
学童の仕事は子どもと過ごす時間だけで終わるわけではなく、記録や連絡、片付けまで含めて1日の仕事になります。
このように、学童の仕事内容とは、国の「放課後児童クラブ運営指針」が定める、子どもと直接関わる「育成支援」と、それを支える「運営業務」の2つから成り立っています。
次は、学童の仕事内容を1日の流れで確認します。
学童の仕事内容を1日の流れで見る
学童の仕事内容は、平日は午後から夜にかけて子どもの受け入れからお迎えまでを担い、夏休みなどの長期休暇は朝から夕方まで1日を通して子どもと過ごすという、時期によって大きく変わる流れになっています。
学童は学校が終わってから子どもが来る施設のため、平日の勤務は午後からが中心です。
一方で、学校が休みになる時期は、子どもが朝から施設で過ごすため、仕事の流れも勤務時間も変わります。
平日の流れ
平日の勤務の一例として、東京都大田区の学童保育の求人資料では、14時15分に出勤して18時15分に退勤する勤務が紹介されています。
この勤務時間に当てはめると、1日の仕事はおおむね次のような流れになります。
| 時間(一例) | 主な仕事 |
|---|---|
| 14時15分 | 出勤、着替え、遊具の整理や清掃などの環境整備 |
| 14時30分〜 | 子どもの受け入れ、出欠席と体調の確認 |
| 15時〜 | 宿題の見守り、遊びの見守り |
| 16時〜 | おやつの準備と見守り |
| 17時〜 | 外遊び・室内遊び、順次帰宅する子どもの見送り |
| 18時〜 | 延長利用の子どもの見守り、片付け、戸締まり |
時間は施設や学年の下校時刻によって変わりますが、低学年が先に来て、高学年があとから加わる流れが一般的です。
子どもが来たら、名前と人数を確認するだけでなく、表情や体調にも目を配り、いつもと様子が違う子どもがいないかを見ます。
大田区の資料では、ほかにも学童だよりの印刷、特別な配慮が必要な児童の見守りや援助、行事の手伝いなどが業務として挙げられています。
夏休みなど長期休暇の流れ
夏休み・冬休み・春休みの長期休暇中は、朝8時前後の開所から夕方の閉所まで、1日を通して子どもを預かります。
午前中は宿題や学習の時間、昼は持参したお弁当や施設で用意した昼食の時間、午後は遊びやイベントの時間という流れが一般的です。
プールや工作、お祭り、外出などの行事が組まれることも多く、その企画と準備も職員の仕事になります。
利用する子どもの数も平日より増えるため、長期休暇は1年の中で最も忙しい時期です。
夏休みは外遊びの時間に熱中症への注意が欠かせず、こまめな水分補給の声かけや、気温が高い日は室内での遊びに切り替える判断も職員の仕事になります。
昼食の時間には、アレルギーのある子どもの食事が他の子どもの食事と混ざらないように配慮し、食べ終わったあとの片付けまで見届けます。
早番・遅番のシフトで分かれる仕事
学童では開所から閉所までの時間が長いため、職員は早番と遅番などのシフトに分かれて働くのが一般的です。
大田区の資料でも、出勤時刻は8時・8時30分・13時15分・15時15分など、退勤時刻は12時・12時30分・17時15分・19時15分などがあると示されており、時間帯ごとに担当が分かれています。
早番は開所前の準備や環境整備、子どもの受け入れが中心になり、遅番は延長利用の子どもの見守り、保護者への引き渡し、片付けや戸締まりが中心になります。
シフトの切り替わりでは、子どもの様子や保護者からの連絡を引き継ぐことが、仕事の抜けを防ぐうえで欠かせません。
このように、学童の仕事内容は、平日は午後から夜にかけて子どもの受け入れからお迎えまでを担い、夏休みなどの長期休暇は朝から夕方まで1日を通して子どもと過ごすという、時期によって大きく変わる流れになっています。
次は、学童の仕事内容が雇用形態によってどう違うかを確認します。
学童の仕事内容は雇用形態でどう違うか
学童の仕事内容は、正社員や常勤職員が計画・記録・保護者対応といった運営の中心を担い、補助員やアルバイトは子どもの見守りやおやつ、清掃など日々の支援を担うという形で分かれています。
同じ施設で同じ子どもを見ていても、雇用形態や持っている資格によって、任される仕事の範囲には違いがあります。
求人に応募する前に、自分がどの立場で働くことになるのかを確認しておくと、働き始めてからのずれを防げます。
正社員・常勤職員
正社員や常勤職員は、子どもと関わる仕事に加えて、施設の運営に関わる仕事の多くを担当します。
- 育成支援の目標や計画の作成
- 日々の記録や日誌の取りまとめ
- 保護者会や個別面談の実施、保護者からの相談への対応
- 学校や地域の関係機関との連絡調整
- 行事の企画と運営
- 職員のシフト作成や新しい職員への指導
施設の責任者を任されると、利用申込の受付や会計、市町村への報告書類の作成なども加わります。
子どもと過ごす時間に加えて、子どもがいない時間の事務や調整が多くなるのが、正社員の仕事の特徴です。
放課後児童支援員と補助員・アルバイト
放課後児童支援員は、国の基準で各施設に配置が義務づけられている資格を持った職員で、育成支援の中心となる役割を担います。
補助員やアルバイトは、放課後児童支援員の支援を補助する立場で、子どもの見守り、宿題や遊びへの付き添い、おやつの準備、清掃や片付けなどが主な仕事です。
大学生のアルバイトや子育て中のパートなど、平日の午後や長期休暇の期間だけ働く人も多く、勤務時間に合わせた範囲の仕事を任されます。
補助員でも、子どもの様子で気づいたことは放課後児童支援員に伝え、職員全体で情報を共有することが求められます。
学童の事務の仕事
複数の施設を運営する法人や大きな学童では、子どもと直接関わらない事務の職員を置いている場合があります。
事務の仕事は、利用申込や利用料の管理、職員の勤怠や給与の計算、おやつや備品の発注、市町村への申請や報告書類の作成などが中心です。
小規模な施設では事務専任の職員がおらず、正社員や施設の責任者が子どもの支援と並行して事務を行っていることがほとんどです。
このように、学童の仕事内容は、正社員や常勤職員が計画・記録・保護者対応といった運営の中心を担い、補助員やアルバイトは子どもの見守りやおやつ、清掃など日々の支援を担うという形で分かれています。
次は、学童の仕事内容の中で負担が大きい業務を確認します。
学童の仕事内容で負担が大きい業務
学童の仕事内容で特に負担が大きいのは、出欠席と所在の確認、保護者からの連絡への対応、日誌や記録の作成、配慮が必要な子どもへの対応という、子どもの安全と情報管理に関わる業務です。
これらの業務は、どれも子どもを見ている時間と並行して行わなければならないため、少ない人数で運営している施設ほど負担が重くなります。
どこに手間がかかっているのかを知っておくことは、働く側にとっても、運営する側にとっても大切です。
出欠席の確認と所在の確認
運営指針では、子どもの出欠席についてあらかじめ保護者からの連絡を確認し、連絡なく欠席したり来所が遅れたりした子どもについては、速やかに状況を把握して対応することが求められています。
来る予定の子どもが時間になっても来ない場合、職員は保護者や学校に電話をかけて、子どもがどこにいるのかを確かめなければなりません。
子どもが次々に到着する時間帯にこの確認が重なると、ほかの子どもを見ている職員が減り、全体の安全を保つことが難しくなります。
保護者からの連絡・問い合わせへの対応
保護者からは、欠席や早退の連絡に加えて、「もう着いていますか」「何時に出ましたか」という到着や帰宅の確認が多く寄せられます。
電話がかかってくるたびに職員が子どもの輪から離れることになり、子どもが多い時間帯ほど対応の負担が大きくなります。
LINE入退クラウドは、子どもがQRコードやICカードをかざすだけで、到着と帰宅の時刻を保護者のLINEに自動で通知する入退室管理システムです。
WebPush入退クラウドは、LINEを使わずにブラウザのプッシュ通知で保護者に入退室を知らせる仕組みで、月額4,950円の定額のため、毎日通う子どもが多い学童でも通知数による追加費用がかかりません。
到着と帰宅の記録が残り保護者にも自動で届くようになれば、所在確認の電話や問い合わせに使っていた時間を、子どもと関わる時間に回すことができます。
日誌や記録の作成
日誌や育成支援の記録は、子どもの出欠席、その日の様子、けがやトラブルの内容、保護者とのやりとりなどを残す大切な仕事です。
記録は職員同士の引き継ぎや、保護者への説明、事故が起きたときの確認にも使われるため、正確さが求められます。
子どもが帰ったあとの限られた時間で書くことが多く、手書きで管理している施設では、記録の作成が勤務時間を超える原因にもなっています。
出欠席の記録は、保護者からの問い合わせや、子どもが来なかった日の確認に後から使われることも多いため、到着と帰宅の時刻を正確に残しておくことが求められます。
配慮が必要な子どもへの対応
学童には、発達に特性のある子どもや、生活面で配慮が必要な子どもも通っています。
一人ひとりに合った関わり方を考え、保護者や学校、関係機関と情報を共有しながら支援することは、学童の仕事の中でも専門性が求められる部分です。
特定の子どもに職員が付き添う時間が増えると、ほかの子どもを見る人手が減るため、職員全体での役割分担が欠かせません。
このように、学童の仕事内容で特に負担が大きいのは、出欠席と所在の確認、保護者からの連絡への対応、日誌や記録の作成、配慮が必要な子どもへの対応という、子どもの安全と情報管理に関わる業務です。
次は、学童の仕事内容を履歴書に書くときのポイントを確認します。
学童の仕事内容を履歴書に書くときのポイント
学童の仕事内容を履歴書に書くときは、「子どもの見守り」とまとめるのではなく、担当した業務と子どもの人数、雇用形態を具体的に書き分けることがポイントです。
学童での経験は、保育・教育・福祉の仕事への転職はもちろん、人と関わる仕事全般でも評価される経験です。
ただし、仕事の中身が採用担当者に伝わらなければ、経験の価値も伝わりません。
職務経歴への書き方と記入例
職務経歴には、勤務した施設の種類、雇用形態、担当した子どもの学年や人数、主な業務を書きます。
- 〇〇市放課後児童クラブ(公営・定員40名)にて補助員として勤務
- 小学1年生〜3年生を中心に、宿題の見守り、遊びの支援、おやつの準備と提供を担当
- 長期休暇中の行事(プール、工作、夏祭り)の準備と運営に参加
- 子どもの出欠確認、保護者への引き渡し、日誌の記入を担当
放課後児童支援員の資格を持っている場合や、行事の企画、新しい職員の指導などを任されていた場合は、それも具体的に書き加えます。
アルバイトの経験でも、担当した業務を具体的に書けば、子どもと関わる仕事への適性を伝える材料になります。
志望動機で伝えるべきこと
学童への応募の志望動機では、「子どもが好き」という気持ちに加えて、学童の役割を理解していることを伝えることが大切です。
学童は勉強を教える場所ではなく、子どもが安心して放課後を過ごす生活の場であるという点を踏まえて、自分がどのように関わりたいかを書くと説得力が増します。
これまでの経験の中で、子どもや人と関わった場面、周りと協力して何かを進めた場面を具体的に挙げると、仕事への適性が伝わりやすくなります。
平日の午後や長期休暇など、学童ならではの勤務時間に対応できることも、採用側にとっては大切な判断材料です。
このように、学童の仕事内容を履歴書に書くときは、「子どもの見守り」とまとめるのではなく、担当した業務と子どもの人数、雇用形態を具体的に書き分けることがポイントです。

